IBM 現場SEのITな日々

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(KING) VMware VMotionについて

こんにちは、日本IBMの王です。

現在担当しているプロジェクトで現場の作業を実施し、ある製品のある機能がすごいと思ったので、ご紹介したいと思います。

それはVmotionです。

VmotionはVmware社の仮想化支援ソフトの一つで、システムのライブマイグレーションを実行するソフトです。

どんな時にvMotionを使うのか。

Vmotionの応用範囲は非常に広い。例えば、物理仮想マシンのメモリの増設やホストの定期メンテナンスなどで、起動している仮想マシンをシャットダウンすることなく、動かしたまま別の物理サーバに移動することができます。低コストで高い可用性を確保したりすることができる。

現在私は担当しているDC移転プロジェクトにおいて、停止不可のシステムを待受環境への退避が必要ある。

稼働中の仮想マシンを停止せず、異なる物理サーバ間で移行するのはvMotionが実現できる。

この機能はどうやって実現するのか。

 

vMotionの仕組みを見てみましょう。

 

www.thegeekpub.com

vMotionは主に3つのアクションによって実現する。

まず、Fibre Channel or iSCSI Storage Area Network(SAN)or Network Attached Storage(NAS)などの共有ストレージに保存されるファイルセットとして、仮想マシン全体の状態をカプセル化する。VMware vStorage VMFSを使用すると、複数のVMware ESXiが同じ仮想マシンファイルに同時にアクセスできる。

 

2番目は、仮想マシンのアクティブなメモリと正確な稼動状態を、高速なネットワーク経由で迅速に転送するテクノロジーです。これにより、移行元のESXホスト上で即座に実行できます。Vmotionは、実行中のメモリトランザクションをビットマップに記録することで、ユーザーに転送時間を意識させません。vMotionは、メモリおよびシステムの状態すべてを移行先のESXホストにコピーした後、移行元の仮想マシンサスペンドし、ビットマップを移行先のESXホストにコピーして、移行先のESXホスト上の仮想マシンをレジュームします。このプロセスにかかる時間は、ギガビットイーサネットネットワークで2秒未満です。

 

3番目は、仮想マシンで使用されるネットワークを、基盤となるESXホストで仮想化するテクノロジーです。これにより、移行後も仮想マシンのネットワークIDとネットワーク接続が維持されます。vMotionは、プロセスの一環として仮想MACアドレスを管理します。移行先マシンがアクティブになると、vMotionからネットワークルータに対してpingが送信され、仮想MACアドレスに対応する新しい物理アドレスがネットワークルータで認識されているかどうかを確認します。Vmotionを使用した仮想マシンの移行では、正確な稼動状態、ネットワークID、およびアクティブなネットワーク接続が維持されるため、ダウンタイムの発生やユーザーへの影響はありません。

 『VMware社:https://www.vmware.com/files/jp/pdf/vmotion_datasheet.pdf

 

Vmotionの移行は仮想マシンを実行するコンピューティングリソースを変更できます。また、仮想マシンのコンピューティングリソースとストレージの両方を変更することもできます。

つまり、vmotionで仮想マシンを別のホストのみ移行できますし、互換性のあるデータストアのみに移行もできます。また、特定のホストに移行し、そのストレージを特定のデータストアに移行することもできます。

 

 

この記事の執筆者:王

 

2016年入社。若くないが、社会人2年目です。

エンタープライズ系のお客様を担当するインフラSE。

趣味はバスケットボール。バスケ経験16年以上。

現在、社会人バスケ大会「DUNK CUP」と「Sports One 3x3 CUP」に出ています。